2013-01-01から1年間の記事一覧

親鸞聖人御消息第一通を味わう

親鸞聖人御消息第一通の冒頭、「有念無念の事」というタイトルは後世に何者かが書き加えたメモとされ、全体は臨終の来迎(お迎え)のこと、次いで正念のこと、そして有念無念のこと、また教えに真(しん)仮(け)があること、最後に釈迦如来の善知識のことが記…

松本紹圭さんの講演会のご案内

☆☆☆松本紹圭さんの講演会のご案内です☆☆☆ 10月5日、未来の住職塾で知られる松本紹圭さんの講演会を開きます。テーマは「お寺はいのちの学校−これからのお寺の100年」。 2013(平成25)年10月5日(土)14時-15時30分(13時開場) 会場:フレサよしみ小ホール(…

よくよく考えてみれば、わたし一人のための願いだった

親鸞聖人は35歳の1207年に京都から越後にご流罪になり、1211年赦免された後も伝道教化のためしばらく越後に留まった後、1214年に上野佐貫(群馬県)で三部経千部読誦を発願・中止して常陸(茨城県)へ向かったと資料に残されていますので、2014年は親鸞聖人…

こころのリセット

お釈迦さまは生まれによる差別を否定され、平等を説かれました。「生れによって賤しい人となるのではない。生れによってバラモンとなるのではない。行為によって賤しい人ともなり、行為によってバラモンとなる」(ブッダ『スッタニパータ』岩波文庫)。お釈…

お釈迦さまの道は「和をもって貴しとなす」

検察OBの知人は真剣な眼差しで言いました。「ご住職、罪を罰するとはどういうことか長年考えてきたけれども、答えが見つからない。仏教では一体どう説く のでしょう」。話はその方が現役検事だった頃にさかのぼります。資産家の夫人が自宅で殺された事件を…

親鸞聖人の三度の夢告

『歎異抄』第16章に回心(廻心)という言葉が出てきます。犯罪者が罪を悔い改め、更生を誓う意味として用いられたりもしますが、キリスト教では「かいしん」、仏教では「えしん」と読み、信仰の転回を意味します。「すべての宗教に普遍的な現象で、回心なく…

いまを生きる

お釈迦さまの教えの原点は、「散心(さんじん)から定心(じょうしん)へ」という点にあったとわたしは思います。あれこれと思い悩み散漫なこころを不善とし、まったく波立っていない湖面のように澄み切ったこころを善とします。しかし唯識がこころのはたらきを5…